里山

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 週末に時間を作り,一度いってみたかった「奥田元宋・小由女美術館」に行ってきた。
 
この美術館は柳澤孝彦氏の設計でよくできているものである。下の写真は,壁のでティールの一部だ。木目を複写し,白セメントの化粧で無垢板の白塗装のように思える。

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まあ,いろいろ関心するところはあるが何よりおもしろいのは美術館の開館時間が夜に長く,美術館内部で月を観賞できることにある。
中二階の庭部分が水辺になっておりそこによる月が写るという。
これは元宗の風景画が中国や東北の夕まずめや満月の夜やあける間近の山々を描かれていることから,月を多く書いていることからだと思う。

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元宗に関しては,皆さんよく聞いたり,企画されたりしているから,ここでは紹介しなくてもいいと思う。
それより今回の特別展で多くの作品が紹介されている作家についてちょっと書いてみる。

特別展「受け継がれる画家の魂 川合玉堂・児玉希望・奥田元宋」

この三人は師弟関係にあるのだ。
その中で児玉希望は広島県出身で,三次出身の元宗を東京で預かった人である。

この児玉さんは,むちゃくちゃポップである。
日本画家を目指していただろうということは,わかるが,そこには,デジカメをいつも持ち歩いている僕たち世代が遭遇したら絶対気軽に写真を撮るよな!と思うシーンをたくさん描いている。
また多くの画風を持ち,マレーシア絵画のようなパステルな感じの日本の森を書いたり,屏風に水墨画で,軽快なタッチの防風林の松を描く。それこそ,そのポップさは,奥からカッパがひょうきんな顔をして出てきそうな屏風だ。

さて,実は以前書いた「ビオトープ講習会」で東京農業大学の先生の講演もあった。
この先生の講演内容は「日本独自のビオトープ:里山ビオトープ」であった。
これだけ書いてわかる人はかなり自然について興味がある人だ。
高度経済成長に伴い,農業従事者が減っていったのは周知の事実だ。その回避策として,農業の高技術化が進んだ。たとえば水田の区画整理,農薬の高度集約化,河川改修だ。
これらの施工が農業の軽量化をうみ,後継者を生む予定であった。
これらが実施されてた場所は最近よく聞く「里山」だ。里山はおおくの動植物と人間が関わってきた非常に大事な場所であった。その動植物との関係を高技術化でたってしまったのだ。それをある程度妥協しながら新しい試みと考え方を取りいえ,動植物を取り戻すのが「里山ビオトープ」である。

さてなぜここでこんなことを描いたかというと,児玉の師である玉堂と児玉自信の絵の中におおく「里山」が描かれている。
その「里山」の風景に非常に心落ち着かさせるものがあった。自然の生活の中にユーモアが見て取れる絵には里山の多様性(人間と動植物)が非常によく描かれている。里山のすぐそばにある川で鮎釣りを楽しむ人,川遊びをする子供たち,田植えをしている横には鶏がいる。その人たちを楽しく表す気持ちいい色。

そんなことは,考えるか考えないかは別として,せっかく広島県に住んでいるなら見に行ってほしい。この三人のうち二人が広島出身で多くの作品が広島市,三次市,広島県が所有していることは事実である。

是非,見に行ってもらいたい。


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そろそろ収穫の時期ですよ。
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帰りに里山風景の残るところに墓まえりしました。
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by nobuokajiokaivy | 2006-09-24 20:37 |
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